この記事は次のような人におすすめです。
- 英語が全然 聞き取れ ない
- 英語のリスニングに苦手意識を持っている
- 同じ英文を 何回聞いても聞き取れるようにならない
大事な会議で相手の英語が聞き取れず、頭に何も浮かばないのはくやしいですよね。
でも話し手と自分のちょっとした違いに気付くことができれば、次回から聞き取れるようになります。
この記事では、タイプ別に聞き取り力向上のための具体策を4つ紹介します。
【この記事を書いた人】
米国企業での実務経験10年以上。アメリカには仕事で3年住みました。このサイトは「今すぐ英語を話せるようにならないとやばい人」へのサバイバルキットの提供を目指しています。
聞き取れない原因はたくさんある。でも解決策はひとつ
聞き取れない原因は多岐に渡ります。でも解決策はひとつです。それはオリジナル音声と自分との「差」に気づくことです。違いがわかればそれを修正できるように脳が試行錯誤を始めるからです。
リスニングは「読む」「聞く」「話す」の合わせ技で上達する
リスニング力は、リーディングやスピーキングのスキルと密接に関係しています。
「読んで理解できる文」は聞き取れる可能性が高いです。
「正しい発音で話せる文」も聞き取れる可能性が高いです。
つまり、意味がわかる文を正しい発音で話せれば聞き取れます。最初のチェックポイントは読んで意味が理解できるかどうか。次のポイントはそれを音読したときに発音やリズム、イントネーションが音源と違っていないかを確かめていけばいい、ということになります。
練習方法は4種類。自分に合ったものを選べばOK
おすすめのトレーニングは4種類あります。
- オーバーラッピング:スクリプトを目で追いながら音源と同時に発話
- シャドーイング:スクリプトを見ずに音源から少し遅れて発話
- ディクテーション:1文ずつ再生して書き出す
- 洋楽の耳コピ:聞こえた通りに音をメモする。次に原文の歌詞を見ながらメモした通りに歌う
自分に合ったもの、つまり習慣として長く続けられるものを選びましょう。継続しないと元に戻ってしまうからです。
この手の練習が初めての人は、まず日本語のコンテンツでやってみて感じをつかむことをおすすめします。
オーバーラッピング
スクリプトを目で追いながら、音声と同時に発話するトレーニングです。
- 事前にスクリプトを読み、知らない言葉を調べておく
- ざっと聞いて、聞き取れない箇所を特定しておく
- 音源に合わせてスクリプトを目で追いながら話す
- アクセント、スピード、イントネーション、リズム、間、音声変化を忠実にまねる
シャドーイング
オーバーラッピングとの違いは以下の2点です。
- スクリプトは見ない
- 英語の音声を聞きながら、少し遅れて音声を追いかけるように発話する
音源の後に続きながら、英文の意味がとれるようになるまで繰り返し練習します。どうしても意味がとれない部分を調べます。
ディクテーション
一文ずつ音声を止めて、聞き取れた箇所を書き取ります。聞き取れなかった箇所の原因を調べます。
洋楽の耳コピ
意味を一切調べずに、聞こえるままにひらがなでで書き起こします。
歌えるようになったら、英語の歌詞を見ながら耳コピした通りに歌います。
自分の歌声を録音して、オリジナルと違う発音を矯正します。
リスニング練習に必要なもの
- 自分の実力に合った2分程度のコンテンツ
- 速度調節とリピート再生ができるツール
- 自分の声を録音再生できるツール
こんなときはどうする?
英語がまったく聞き取れない:まずはボキャブラリの充実を!
迷わずスクリプトを全文読んでください。読んでも意味がわからない時は、単語と文法を調べます。
聞き取れなくてもあまり気にせず、まずは既知の単語数を増やすためにどんどん先に進んでください。
1日5個新しい単語を覚えるなど、自分で目標を設定して3000語を目安にボキャブラリを増やしていきましょう
低速でのオーバーラッピングをおすすめします。
何回聞いても聞き取れない:キーワードを見つけ出す
意味をとる上で大切なキーワードが聞き取れていません。
再生スピードを落として何回か聞いて、聞き取れない箇所を絞り込みます。
スクリプトでその箇所を特定して原因を突き止めます。
聞き取れなかった箇所のオーバーラッピングをおすすめします。
読めるのに聞き取れない:英語独特のルールを知る
想定外の音節やリズム、イントネーションが含まれています。
以下の2点をざっくり理解したうえでシャドーイングをおすすめします。
- 英語と日本語のシラブル(音節)の違い
参考動画 : 英語の音節 英語はどうして早口に聞こえるのか
- リンキングの仕組み
参考動画:英語のリンキング(リエゾン)英語と日本語の音節の違い
早くて聞き取れない:高速シャドーイングがおすすめ
0.6倍速からシャドーイングを始めて、慣れるにしたがって1.2倍速まで再生スピードを上げていきます。
自分の声を録音して音源と一致しているか確認します。
ネイティブ同士の会話が聞き取れない:洋楽の完全耳コピを
日常会話でよく使われる動詞句や慣用句に対応できていません。
好きな洋楽を耳コピして聞こえるままに文字起こしします。カタカナでも構いません。
耳コピができたら、原文の歌詞を見ながら一緒に歌います。
スムーズに歌えない部分を繰り返し練習します。
完璧に理解できるとは思わないことが大事です
僕は10年以上毎日英語で仕事をしてきましたが、相手の言っていることが1発で100%理解できることは、ないです。何故なら世の中が変わるにつれて新しい話題がどんどん生まれてくるからです。
限られた時間の中で話を前に進めるには、聞き取れなかった部分を予想して相手が何を求めているか、その意図を察知することも大事です。
ネイティブにとってもノンネイティブの英語は未知の領域で、ある意味彼らにもリスニング能力が問われています。ネィティブ側にも聞き取りの上手なひと、そうじゃない人はいます。お互いが良く分かっていない状況の中で、それでも仕事を進めているのが現実の世界です。
まとめ
- 聞き取れない原因がなんであれ、意味を理解し正しい発音で話せるようになれば聞き取れるようになります。
- 練習方法はオーバーラッピング、シャドーイング、ディクテーション、洋楽耳コピがあります。まずは習慣として続けられるものを選べばOKです。継続が大事です。
- リスニング教材には、自分のレベルに合った2分程度のコンテンツを選びましょう。
- 全く聞き取れない時:ボキャブラリを増やしましょう。
- 何回聞いても聞き取れない時:文中のキーワードを見つけるようにしましょう。高く大きな声で話しているはずです。
- 読めるのに聞き取れない時:まずは英語独特の発音ルールを知りましょう。
- 早くて聞き取れない時:次第に再生スピードを上げながらシャドーイングしてみましょう。
- ティネイティブ同士の会話が聞き取れない時:洋楽の耳コピに挑戦してみましょう。
それではまた。 Have a good one!
コメント