「シャドーイングが効果的って聞くけど、いまいちやり方がわからない」
「おすすめアプリは何?どうやって使うの?」
そんな方に、英語のシャドーイングのやり方とツール(LingQ)をご紹介します。
なぜツールとセットで説明するかというと、シャドーイングには頻繁な再生速度の変更と短いリピート再生が絶対必要だからです。挫折しないポイントは、
- 再生スピードを遅くできること
- ワンセンテンス単位で巻き戻し再生ができること
- コンテンツそのものに魅力があること
です。
この記事を読めば、自分の好きなコンテンツを使ってシャドーイングができる方法がわかります。
毎日10分やれば、初心者の方でも1か月程度でリスニング力の向上を実感できますよ。
そもそもシャドーイングとは
シャドーイングとは、文章を見ずに音源だけを聞きながら、少し遅れて口真似するトレーニングのことです。
シャドーイングはリスニングの向上に役立ちます。何故なら、シャドーイングをすることによって、脳に音と意味の組み合わせが記憶されていくからです。
実際の英会話は、必ずしも辞書に書いてある通りには発音しません。何故かというと、発話中に単語同士が影響しあって音の連結や省略が起こるからです。シャドーイングの目的は、そのパターンを把握し、反復練習で脳に刻み込むことです。
必要なのは反復練習です。今のあなたの英語レベルがどこにあるかはあまり関係ありません。早く始めれば早く上達します。
僕は、米国のメーカーで10年以上働いています。仕事仲間はすべて外国人です。相手が何を言っているか聞き取れなければ、こちらも話せないので、リスニングはとても重要です。
効果的なシャドーイングに必要な4つのステップ
トレーニングの目標は、単語同士がつながったときの音のかたまりを、意味として瞬時に把握できるようになることです。でも一気にそのレベルにたどり着くのは難しいので、通常は以下の4つのステップに分けて行います。
- 概要把握
- 文章と音声の照合
- オーバーラッピング
- シャドーイング
では順を追って説明します。
1.概要把握
まず音声だけを聞き、どのくらい理解できるか確認します。おおまかな内容や、音源のスピード、リズムを把握します。
まったく聞き取れなかったら再生スピードを落とすか、もっとやさしいコンテンツを選びましょう。
聞き終わったら、日本語でいいので、ストーリーを声に出して説明してみます。理解できていないところは説明できないので、そこの部分をトレーニング対象に選びます。初めは3センテンス程度で十分です。
どのパートをトレーニングするか決めたら次のステップに進みます。
2.文章と音声の照合
スクリプトを見て、音声と照らし合わせながら、発音や文章全体の意味を確認します。語句の意味が分からない場合は、辞書で調べます。
単語を調べてもまだ聞き取れない部分があるかも知れません。でも気にしなくて大丈夫です。
3.オーバーラッピング
オーバーラッピングとは音源に合わせてスクリプトを音読することです。スクリプトは読めるのに、そうは聞こえないセンテンスに何が起こっているかを把握します。単語同士の連結や省略、弱化、抑揚やアクセントの違い、英語独特のリズムや間のとり方などを把握してください。慣れてきたら少しずつスクリプトを見ないで話すようにしてみましょう。
4.シャドーイング
スクリプトを見ずに、聞こえてきた音声を即座に反復します。
ワンセンテンス一気にできない場合は、文末から少しずつシャドーイングしていくと楽です。
登場人物に半分ぐらいなりきれる程度まで、30回を目安に続けましょう。
無理にスピードは上げなくても、自分の口がなんとか回る程度でOKです。
完璧を目指す必要はなく、70点ぐらいで良しとして切り上げます。
ここまでをLingQでどうやるか
では、ここまでの一連のステップを、LingQでどうやるか、デモをご紹介します。例としてTVドラマ「フレンズ」からの1場面をインポートして教材化しました。
LingQとは何か、LingQへの動画インポートのやり方については以下の過去記事を参考にしてください。
1.概要把握
LingQにログオンしてレッスンを開き、スクリプトを表示します。
赤枠で囲ったところが再生ボタンと速度調整ボタンです。
通常速度で3回再生します。だいたいどんなことを言っているのかイメージしてみます。
2.照合
スクリプトを見て言葉を追いかけましょう。聞き取れるスピードまで落として再生します。それでも聞き取れなかったセンテンスを選びます。僕は黄色いハイライト部分が聞き取れませんでした。
オーバーラッピング ついていけなくても大丈夫
センテンスビューに移ります。センテンスビューはワンセンテンスだけ繰り返し再生が可能です。赤枠で囲った速度調整ボタンを使って聞き取れるまで速度を落とします。
I have this friendは、I haveのhが脱落して「あいぶ」となっていることがわかりました。さらにI have this ~という言い回しを知らなかったのでthisが聞き取れませんでした。「私の友達にこんな人がいる」というニュアンスだと思います。
聞き取れなかった原因がわかったところでこのセンテンスを繰り返し再生し、音声に合わせてスクリプトを音読します。
ついていけなくても大丈夫。十分に速度を落として、慣れたら少しずつスピードを上げていけば必ずできるようになります。
4.シャドーイング
スクリプトを見ずに、聞こえてきた音声を即座に反復します。ワンセンテンス全てを一度にシャドーイングするのが難しい場合は、速度を落として、文の末尾からシャドーイングして、少しずつ文頭に向かって語数を増やしていくと楽にできます。慣れてきたら速度を上げましょう。
トレーニングの後に録音と振り返りを!
トレーニングの終わりに、自分の声を録音して、オリジナル音源との差を確認して次回につなげましょう。LingQにもスピーキングテスト機能はありますが、録音して聞き直すことはできません。
反復練習が重要です。2日目以降は、シャドーイングと録音/振り返りだけを行ってください。
短い時間でも毎日やったほうが効果が早く出ます。
まとめ
今回はシャドーイングに必要な4つのステップについて解説しました。
- 概要把握
まず音声だけを聞き、どのくらい理解できるか確認 - 文章と音声の照合
スクリプトを見て、音声と照らし合わせながら、発音や文章全体の意味を確認 - オーバーラッピング
音源に合わせてスクリプトを音読 - シャドーイング
スクリプトを見ずに、聞こえてきた音声を即座に反復
各々のステップについて、LingQを例に使い方を解説しました。LingQを使えば、自分の好きなコンテンツで効率的にシャドーイングができることがわかっていただけたかと思います。
僕はLingQを使い始めて2年目になります。英語だけでなく、中国語やポルトガル語もLingQで学んでいます。自分の好きなWeb上のコンテンツで学べるので、とても楽しいです。
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それでは良い一日を。Have a good one!
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